粉体トラブルの種類と効果的な解消法

ブリッジ

ホッパー下部の出口付近で、貯蔵物が壁面に付着したり自身の重さで圧縮されたりすることで、出口を塞ぐアーチ状の閉塞が形成され、上部の流出が妨げられる現象です。

ブリッジ状態の断面図

発生しやすい粉粒体と注意点

ホッパーの出口が小さい場合、ブリッジは特に起こりやすくなります。
この種の閉塞に対し、振動などを加えると、かえって粉体が密になり、さらに閉塞が強固になってしまうことがあるため注意が必要です。

また、水分の多い砂、粗砕石(鉱石など)、吸湿性の高い粉粒体(酸化鉄、小麦粉、石灰など)、および潮解性の粉粒体(塩、尿素、硫安など)は、湿度が高い時期や結露しやすい状況下で固結しやすいため、特に注意が必要です。

ブリッジ解消に適した機器

ブリッジの解消には、主にブラスター(ダイレクトブラスター、ミニブラスター)やフルイダイザーが適しています。
振動を加える装置(バイブレータ、ノッカー)は、粉体の種類やホッパーの形状によっては、解消策として適さない場合があります。

ダイレクトブラスター ◎
ミニブラスター ◎
フルイダイザー ◎
リレーノッカー ◎
デンジノッカー ◎
ボールバイブレータ △
ピストンバイブレータ △
振動モータ △
◎ 最も適している  〇 適している  やや適している

アーチング

貯蔵物の上部からの圧縮荷重により、ホッパー内部でアーチ状の均衡領域が形成され、貯蔵物の流出が切り出し不可能となる現象です。

アーチング状態の断面図

発生しやすい粉粒体と対策

水分の多い粉粒体や、粘着性のある粉粒体(大豆粒・魚粉・鋳物砂・砕砂・粘土etc)および鉱石砕石などで生じやすくなります。

アーチング解消に適した機器

ホッパーのサイズに応じた対策が推奨されます。

  • 小型ホッパー(直径1mまで): ボールバイブレータ、振動モータ、ノッカー、ミニブラスターが適しています。
  • 中型ホッパー(直径1m~3m): 振動モータ、ノッカー、ブラスターが適しています。
  • 大型ホッパー(直径3m以上): 振動モータ EVSI 15 シリーズやブラスターが効果的です。

また、繊維質の長いものポーラスな粉体(オガクズ、米糠など)でアーチングが生じる場合は、大型のブラスターが特に効果的です。

ダイレクトブラスター ◎
ミニブラスター ◎
フルイダイザー ◎
リレーノッカー ◎
デンジノッカー ◎
ボールバイブレータ △
ピストンバイブレータ △
振動モータ 〇
◎ 最も適している  〇 適している  やや適している

ラットホール

ホッパー内の粉体のうち、流出口上方の中心部のみ管状に流動し、その周囲の粉体(特に壁面付近)が下部から上部にかけて静止したまま残留する現象です。
その結果、新しく投入された材料が先に排出され、古い材料が「デッドストック」 として残り続けます。

ラットホール状態の断面図

発生しやすい粉粒体と対策

ホッパーのコーン部の角度が粉体の安息角より大きい場合に、ラットホールが生じやすくなります。

特に、水分の多い粉粒体、粘着性のある粉粒体、および高比重で比較的軽い微粉(カーボンブラック、PVC、炭酸カルシウム、タルクなど)を貯蔵した場合に発生します。
また、底が水平なサイロ(コルゲートサイロなど)に砕砂(石灰ダストを含むもの)を貯蔵する際にも生じやすいです。

ラットホール解消に適した機器

解決策としては主にブラスターが適していますが、小型ホッパーの場合は振動モータノッカーも効果的です。

ダイレクトブラスター ◎
ミニブラスター ◎
フルイダイザー ◎
リレーノッカー 〇
デンジノッカー 〇
ボールバイブレータ △
ピストンバイブレータ △
振動モータ 〇
◎ 最も適している  〇 適している  やや適している

壁面付着

粘着性の強い粉粒体大きな粉粒体が、水分や温度差などの影響による経時変化により、ホッパーの壁面に付着し、そのまま残留してしまう現象です。

壁面付着状態の断面図

発生しやすい粉粒体と対策

粘着性のある粉粒体吸湿性の高い粉粒体(石灰・鋳物砂・粘土・微粉炭etc)をホッパーに貯蔵すると、ホッパー内に壁面付着が生じます。

壁面付着解消に適した機器

解決策としては主にノッカーが適していますが、付着を未然に防ぐ防止策としてブラスターを併用すると非常に効果的です。

ダイレクトブラスター ◎
ミニブラスター ◎
フルイダイザー ◎
リレーノッカー ◎
デンジノッカー ◎
ボールバイブレータ 〇
ピストンバイブレータ 〇
振動モータ 〇
◎ 最も適している  〇 適している  やや適している

低周波振動モータ