1.電圧降下について
通常、コードに電流を流すと、抵抗によってエネルギーが失われるため、コードの入口の電圧より出口の電圧が低くなります。
この現象を「電圧降下」と呼びます。
降下電圧の計算式(三相三線式)

| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| e | 降下電圧 | V |
| I | コードに流れる電流 | A |
| L | コードの長さ | m |
| S | コードの断面積 | mm2 |
具体的な降下電圧の計算
断面積が 3.5mm2、長さが 100m のコードに、10A の電流が流れた場合の降下電圧 e を計算します。

この条件では、8.8V の電圧がコード内で失われることが分かります。
コード出口の電圧
コードの入口電圧が 60V ですから、出口の電圧は「入口電圧」から「降下電圧e 」を差し引いて求めます。

このように、入口で 60V だった電圧は、コードの出口では 51.2V に低下するという結果になり、どんなコードでも電流を流すと入口の電圧より出口の電圧が低くなることがご理解いただけたと思います。
インナーへの影響と問題提起
さて、ここで話をインナーに戻します。
インナーを使用する際、コードを規定以上に延長すると、計算で示された電圧降下により、インナーにかかる電圧は規定値(48V)以下に下がってしまう可能性があります。
その結果、次のような弊害が生じます。
電圧低下による弊害(因果関係)
- 電圧が下がると、インナーは本来の能力を発揮できなくなります。
- 電圧低下は、インナーの駆動源であるモーターの性能(トルク・出力)低下を意味します。
- モーター性能が低下した状態で通常の負荷(コンクリート打設)をかけると、過負荷(過電流)となります。
- 過負荷は、ステータ焼損の大きな要因です。
以上のことから、エクセンでは『 2.ケーブルを延長する場合の考え方 』を提案いたします。
