なぜバイブレ-タを掛けるのか
固まる前のコンクリートの姿
一度固まったコンクリートを見ると、それは強固で均質で、揺るぎないもののように思われます。
ところが、練られた直後のコンクリート(※フレッシュコンクリート)は、全く異質なものの混合物にすぎません。
具体的には、大きさの異なる砂や砂利(固体)、粉体のセメント、液体である水、そして気体の空気泡が混ざり合っています。
一応の形は成すものの、各物質どうしはそれぞれの摩擦力によって他の物質と混ざり合うことに抵抗し、不均質な状態にあります。
振動締固めの重要な役割
そこでコンクリート打設において、練り混ぜたフレッシュコンクリートにバイブレータによる適度な振動を与えます。
この振動によってフレッシュコンクリートが一時的に液状化し、以下の効果が得られます。
- コンクリート密度が高まり、密実になる。
- 不要な混入空気(空隙)が除去される。
- 骨材が均等に分布し、分離を防ぐ。
これらの作用により、「強度が高く、かつきれいなコンクリート構造物(製品)」が得られるのです。
耐久性を支える密実性
コンクリートとは、「化学変化をしない砂や砂利などの骨材を、化学変化して固まるセメントと水で結合したもの」とも言えます。
コンクリートが凝固した後、内部の鉄筋を守っているのは、鉄筋を覆うカブリ部分のコンクリートです。
鉄筋を腐食から守る重要な要素は、コンクリートが持つアルカリ性質と、水や大気すらも通さない密実性です。
振動締固めによって密実性を高めることは、コンクリート構造物の長期的な耐久性を確保するために不可欠なのです。
- ※フレッシュコンクリ-ト
- 練り混ぜ直後から、型枠内に打ち込まれて、凝結・硬化に至るまでの状態にあるコンクリートのこと。
