良いコンクリート作りのための要因

良い構造物作りのための多岐にわたる管理項目

良いコンクリート構造物を作る上で、適切な振動締固めは決定的な要因となり得ます。
しかし同時に、生コンの練り混ぜから構造物としての完成までには、非常に多くの作業工程と時間要素が関わっています。

良質なコンクリートを完成させるには、以下の全工程にわたる緻密な管理が不可欠です。

  1. 要素材料、つまりセメントや骨材、水、混和剤の基本的な品質や練り混ぜまでの管理
  2. 練り混ぜ作業の品質
  3. 打設場所までの運搬時間や品質
  4. 「カブリ」の厚さなどを含めた構造物の設計そのもの
  5. 配筋の精度、品質
  6. 型枠の仕上がり具合や支保工の強度
  7. 剥離剤 (離型剤) の選定や品質
  8. 投入の方法
  9. 天候、あるいは作業環境
  10. バイブレ-タの機種選定と使い方
  11. 養生の方法と品質
  12. 脱型の時期と方法

失敗に学ぶ:ダメなコンクリートの作り方 (逆説的紹介)

いささか逆説的ですが、私どもが現場で体験した ダメなコンクリ-ト の作り方を上記の項目順に従ってご紹介してみましょう。

  1. 少量なので風化して凝結しはじめているセメントを使った
  2. 日光にさらされてカラカラになった砂利を使い、水の量はいつもと同じ、塩分の多い井戸水で練り混ぜる
  3. 現場が昼休みになったので、ミキサーのなかに置いておいた生コンのスランプが低そうなので水を足す
  4. 「カブリ」が少なく、鉄筋間の空きを考えずに用意したバイブレ-タが入らなかった
  5. スペーサー間隔が悪く、鉄筋がダレて型枠にあたっていた
  6. 型枠がはらんだ
  7. 打設前にコンパネへの散水をわすれた
  8. シュートの用意がなかったので2m程投げ下ろす
  9. 大雨になったが打設した
  10. バイブレータを3本用意してあったが、ポンプ車が2台なので、1本は予備にしたまま使わなかった
  11. 日光で早く乾かそうとシートをはぐっておいた
    寒いのでジェットヒーターをガンガンたいて温めた (散水はしなかった)
  12. 設備屋がせかすので、打設翌日に型枠を外した

いかがでしょうか。
いくらエクセンのバイブレ-タをお使いいただいても、これでは良いコンクリ-ト構造物などできる訳がありません。

幸いなことに今日では、レディーミクストコンクリートのおかげで、上記の1~3の項目まではほぼ100%の品質が保証されています。

しかし、充分な「カブリ」をとらない躯体設計や、窓の下側などで生コンクリ-トの流れを無視した型枠組み立てなど、私たちバイブレ-タ-の専門家としてのノウハウを利用していただける部分もたくさんあるのです。

強度と仕上がりに及ぼす影響度(経験値に基づく内訳)

この章の要点は、良いコンクリート作りのためには工程全般にわたる緻密な管理が不可欠であるということです。
私どもの経験値で言うと、強度と仕上がりに及ぼす影響度は以下のようになります。

  • 設計、材料、練り混ぜ、運搬 :20%
  • 投入と打設 (バイブレ-タ) :50%
  • 養生と脱型:30%

しかし、どこか一つに欠陥があれば、最終結果はみじめなものとなります。