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粉体プロセスの現状

最近の先端技術工業の展開に伴い、新素材としての粉体を精密に処理するプロセスの必要性が要望されるにつれて、これに対応するために、従来の粉体技術よりも高度で精密なFine Particulate Technology注)の方向に変身しつつあります。
しかしながら、この進歩の裏面には相変らず粉体プロセスには多くのトラブルが発生したり、粉体特有の性質のために不経済な操作を行っているプロセスが多い事も事実です。
代表的な粉体処理工業として、おのおのの工業を構成する単位操作をまとめたものが表-1です。
この表で着目していただきたいのは、集じん、ハンドリング注)がもっとも多く使用される操作で、それがために集じんでは、粉体の飛散、ハンドリングでは、閉塞・固結・付着などによるトラブル発生率が高いという事です。
次に、粉体処理工業でどのような粉体物性が問題になっているかを調べたものが表-2です。
この表によれば固結、偏析、摩耗などに起因するトラブルの解決以上に流動・付着に起因するトラブルの解決が強く要望されているという事です。

注)Fine Particulate Technology:精密粉体技術
ハンドリング:粉体の性質を変えることなく、移動・貯蔵・処理装置の作動などを行なう事

粉体処理工業と単位操作

粉体処理工業と粉体物性