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なぜバイブレ-タを掛けるのか

固まっているコンクリ-トを見ると、それは強固で均質で、ゆるぎのないものの様に思われます。
ところが、練られた直後のコンクリ-トは、大きさが異なる砂や砂利といった固体、粉体のセメント、液体である水、気体の空気泡と全く異質なものの混合物にすぎず、一応の形は成すものの、各物質どうしではそれぞれの摩擦力によって他の物質と混ざり合うことに抵抗しています。
そこでコンクリ-ト打設では、練り混ぜた※フレッシュコンクリ-トにバイブレ-タの適度な振動をあたえることで、フレッシュコンクリ-トが液状化し、コンクリ-ト密度が高まり、不要な混入空気を除去され、骨材が均等に分布した「強度が高く、かつきれいなコンクリート構造物 (製品) 」が得られるのです。
また コンクリ-トとは、「化学変化をしない砂や砂利などの骨材を化学変化して固まるセメントと水で結合したもの」とも言えます。コンクリートが凝固したのち化学変化する鉄筋を守っているのは鉄筋のカブリ部分のコンクリ-トだけで、「アルカリ性質と水や大気すらも通さない密実性だけなのだ」という事も知っておいて下さい。

※フレッシュコンクリ-ト
練り混ぜ直後から、型枠内に打ち込まれて、凝結・硬化に至るまでの状態にあるコンクリートのこと。