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エクセンの技術展開について

「振動」は古典的な理論であると同時に最先端の工学でもあります。その応用は多岐の分野にわたり、すべての産業機械は高周波数や低周波数にかかわらず振動し、またその影響下にあると言えます。振動システムは加振するもの(バイブレータや駆動系など)と加振されるもの(型枠、コンクリートや機体構造など)から成り立ちますが、その動きは極めて複雑なものであり、その本質を理解して設計、製造、保守を管理するには、多くの知見や経験そして見識が要求されます。エクセンはこの振動技術を土木建築用コンクリート振動機械に応用して90余年の経験と実績を重ねてきました。一方、近年のコンピュータ能力の進歩拡大はめざましいものがあり、当社規模の中小企業においても、コンピュータの振動工学への応用が実現できる環境になってきました。すなわち、3D.CAD(可視化、誰でもわかる)、CAE(高度な解析シュミレーション、振動を目で見える)、実験計測(振動させてみる検証)のトータルシステム構築が全社的方向として決裁され、最先端技術と永年にわたる技術と経験の融合、そして活用こそが21世紀を生き抜く道であるとの認識のもと、三次元CAD及びCAEシステムを導入、稼動させました。本カタログの前書きごあいさつに、当社社長が述べております通り、私どもはメーカーとして世の中に送り出す機械、製品の「効用」をもってお客様が抱える問題点を解決する、確かな製品開発とサービスを提供して行きたいと思っています。それは、メーカー間の競争の世界にあっては、良い設計に基づく、良い機械によって達成されるものでもあります。このため私たち技術部と品質保証室は、次の6つのコンセプトを定めました。

また、企業戦略の一環としてこの三次元CAD、CAEを道具として、全社的な※コンカレントエンジニアリング体制の確立を目指し、設計から試作、量産の納期短縮、品質の向上、コストダウン、営業宣伝力の差別化などを実現して行きます。この様な思想と技術に裏付けされ、心をこめて製造しました当社製品をご愛顧下さいます様お願い申し上げます。

※コンカレントエンジニアリング
同時並行型問題解決手法。ある問題を解決するための多くの人の知識、経験、アイデアを短期間で統合、集約、活用するシステム。「誰でも」わかるためには三次元の表示能力の有無がカギとなる。