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バイブレ-タには 標準的な処理能力 があります

具体的な使用方法

例えばダム用のHIB150Hは、油圧バイブレ-タ「国内最大の内部振動振動機振動部径 150mm」ですら、1本が1時間に処理できる能力は、スランプ3cm 骨材粒径 150mm のコンクリ-トで25m³までです。

同様に、1時間当たり30m³ の圧送能力をもつポンプ車の筒先には、(たとえスランプ18cm程度の建築用生コンであっても) 40mmバイブレ-タ-が2本は待っていないと、供給に締固めが追いつけず 締固め不足を生じてしまいます。

確かに施工コストは引き下げなければなりませんが、どうか、打設作業員とバイブレ-タ-だけは充分な用意をして下さい。打設の失敗は、今まで苦労してきた設計、仮設、基礎、その他全ての作業をむなしいものにしてしまいます。

棒状バイブレ-タは、有効範囲以内ごとに挿入してコンクリート容積の減少が止り、表面にペーストが平均的に浮上し、光りを帯びたように見えてくれば、練固めは終了です。 バイブレータの引抜きの際は穴が残らないように、ゆっくりと引き上げます。

以上の基本に加えて、特に次の点にご注意下さい

  1. コンクリートの打継目は、構造物の弱点となるので、できるだけ全体を打継目なしの単一体につくる必要があります。
    このため、あらかじめ定められた作業区画は打ち終わるまで連続してコンクリートを打たなければなりません。
    整備された、充分な台数のバイブレ-タを用意して置く必要があります。

  2. コンクリートの投入中に、あるいは打上りに粗骨材が分離した部分ができた場合、分離した粗骨材はすくい上げて、モルタルの十分あるコンクリートの中に埋め、十分にバイブレ-タをかけて下さい。

    砂利の多い所をすくい取り、やわらかい所に入れ、十分にバイブレ-タをかける

    砂利の多い所へやわらかい コンクリートを入れる

  3. 上部にコンクリートを打ち込み、締固める際に、下部のコンクリートが幾分囲まり始めている時には、バイブレ-タを下部コンクリートに10cm程 挿入し、せまい間隔で再振動すると非常によい結果が得られます。
    この際、あらかじめ下部コンクリートに適度に遅延材を添加しておけば、再振動締固めに適する時期を延長でき、**コールドジョイントの防止にも役立ちます。この方法は二層打ちと呼ばれ います。
  4. 斜面、法面の打設の場合には必ず下方から投入を始め、バイブレ-タも下からかけ始まめます。それはあとから打ったコンクリートの重みと振動で良く締まるからです。
    反対に、斜面の上部から打ち始めると、下方のコンクリートを引っ張る傾向があります。とくに下方で振動を掛けると、そのために流動し始め、上方のコンクリートの支持がなくなります。
**コールドジョイントとは

連続して多量のコンクリートを打ちこむときや急結剤を用いたコンクリートを打ち込むときなどに、打ち込みを遅延させたりすると、先に打ち込んだコンクリートとの間に肌離れを生ずる現象を言います。